如何に

如何に
いかに【如何に】
※一※ (副)
(1)状態・状況を尋ねたり, 推量したりする。 どのように。 どんな風に。

「~して成功したか」「人生~生くべきか」「運命や~」

(2)程度を尋ねたり, 推量したりする。 また, その程度のはなはだしいことを暗示して, 驚きや感動の気持ちを表す。 どれほど。 どんなにか。

「~強かったかご存じですか」「紅葉の頃は~美しいことだろう」

(3)(「いかに…も」の形で)逆接の条件を示す。 どれほど…でも。

「~言って聞かせてもあきらめようとしない」「~足が速くても追いつけまい」

(4)原因・理由を尋ねる。 どうして。 なぜ。

「~御車をばかうはつかまつるぞ/平家 8」

※二※ (感)
呼びかけの語。 なんと。

「~, あれは越中次郎兵衛とこそ見れ/平家 9」

~いわんや
〔「いわんや」を強めた言い方〕
まして, いうまでもなく。 ましてや。

「ものうしとても, 心を動かす事なし。 ~, つねにありき, つねに働くは, 養生なるべし/方丈記」

~か
〔「か」は係助詞〕
(1)疑問を表す語。 どんな具合か。 どのようにして。

「春雨のしくしく降るに高円の山の桜は~あるらむ/万葉 1440」「それをば~治せし/今昔 3」

(2)反語を表す。 どうして…か。

「右近は~聞こえさせむ/源氏(東屋)」

~して
(1)どのようにして。 どうやって。

「~この難局を乗り切るべきか」

(2)願いを表す。 なんとかして。

「~都の高き人に(娘ヲ)奉らむと/源氏(明石)」

~しても
(1)願望を表す。 どうにかして。

「ただ~死ぬるわざもがなと思へば/狭衣 1」

(2)打ち消しの強調を表す。 なんとしても。

「三井寺バカリデワ~カナウマイト思シメサレテ/天草本平家2」

~せ-ん(-む)
(1)どうしたらよいだろう。

「~んと思い悩む」

(2)どうしようもない。

「~んうつつも夢とたどられて, 会ふにも迷ふわが心かな/続千載(恋三)」

~ぞ
(1)どんなふうに。 どのように。

「母の御方に参り給ひて, ~月頃はなど言ふ/源氏(手習)」

(2)なぜ。 どうして。

「~波に入りにし人のかかるわたりにもある/右京大夫集」

(3)(反語に用いて)どうして…であろうか(…ない)。

「真の体若し無きならば, ~修証せむと欣(ネガ)はむ/大乗広百論釈論(承和点)」

~ぞや
〔「いかにぞやあらむ」の意〕
(1)どうしてだろうか。 どうだろうか。

「言ひ出でられぬは~/枕草子 143」「~など, 物云ふべきあるじもなくて/宇治拾遺 9」

(2)どんなものだろうか, あまり感心しない。

「ことごとしうもてなされむも~/源氏(花宴)」

~申し候(ソウロウ)
呼びかける語。 もしもし。

「~。 旅人のおん入り候ふが一夜のお宿と仰せ候/謡曲・松風」

~や如何(イカ)に
(1)不安な気持ちで問いかける意を表す。 いったいどんなものだろう。

「世の中をかく言ひ言ひの果て果ては~ならむとすらむ/拾遺(雑上)」

(2)相手に強く呼びかける語。 やあやあ。 これこれ。

「~太郎冠者, 次郎冠者もよく聞け/狂言・目近籠骨」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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